Orange County Buddhist Church

今生は浄土への旅である

『仏説無量寿経』の中心であります、第十八願の「成就文」に即得往生・住不退転とあります。この大意は「阿弥陀仏の誓願を頂いた時、その瞬間に浄土に往生が決定しその決定は、永遠に変わることはない」と言う意味です。

信心を頂いたその時、私は浄土に生まれることが今生、すなわちこの人生で永遠に変わりのない約束をされるのです。

信心を慶ぶと言うことはお浄土への旅の第一歩なのです。

死んだら仏さまにお迎えに来ていただいてお浄土に連れていってもらうと云うのでは無く、この今の命のなかにすでに如来さまは働いておられるのです。その証拠に私の口から南無阿弥陀仏が出てくださるではありませんか。

すればこの人生は「浄土への旅」をしていることになり、色々な苦しみや困難がありましょうがそれらを乗り越えられる「信」の力と慶びがあるのです。

私は二月の二十六日から約一週間、米国仏教団総会の為、シアトルの少し南にありますタコマという所で行われました、長いながいミーティングに出席した後、帰るべくシアトルの空港に向かいました。途中のフリーウェーが大変混み合っていましたので空港に、ぎりぎりに着きました。シアトルの空港は大変大きく沢山の飛行機が飛び立つ為に待っていました。

ゲートまで行くのに二つのセキュリティー チエック ポイントを通り、案内にしたがってオレンジ行きのゲートに着きましたが、その時はもうドアが閉まる前でした。しかし私はやっと機内の人になりました。少し落ち着いて席に座っておりましたが私は一瞬考えました、はたしてこの飛行機は私の目的地のオレンジのエアポートに行くのだろうか?そんな時に限って機内のアナウンスは他の事ばかり言って行き先を云ってはくれません。私はますます不安になりついに隣に座っている人に「この飛行機はオレンジに行くのですか」とたずねました。隣の人は親切に「そうですよ」と答えてくれました。それからはもう安心です、きれいなスチュワーデスにドリンクを戴いてリラックスしました。そしてすぐ私の頭に浮んだのは「即得往生 住不退転」のお言葉でした。

まず大切なのは自分は何処に行くのかをしっかり確認し、さらに間違いなく自分の乗り物はその目的地に進んでいるのかを問わなくてはならないのです。それが浄土真宗の「聴聞」なのです。

聴聞とは私の行く先を尋ねるということです。その行き先を間違いなく教えてくれる人に尋ねないと行けないのです。飛行機旅行で行き先も確認せずあわてて乗る人は私くらいなものでしょうが、人生の旅はそんなに簡単に行き先が決まり乗り物が確かにその目的地に行くとは限りません。

すれば信心を頂いた人は、この人生の旅の途中色々な困難や苦しみもありましょうが、心の底から安心して旅が出来るのです。私たちは西方浄土に向けて、阿弥陀如来さまの「願船」に乗せていただき、間違うこと無く浄土に着くのです。

シアトルからの帰り、だんだんオレンジに近づいて来ますと、私はいっそうリラックスし、鼻歌まで自然に出ていました。私たちお念仏を慶ばせて頂いている者は、歳をとってきても、西方極楽浄土に近づいていると思えば老・病・死をも乗り越えられるのではないでしょうか。

また、私の飛行機はロスアンゼルスとオレンジ郡の上空を通りましたが、飛行機から見る夜景はそれは美しいもので何万、何億という明かりが見えました。しかし私が着く明かりはその中の一つでよいのです。それは、我が家の明かりです。私は無事オレンジ空港に着き我が家に帰りました。タコマではシャラトンホテルという立派なホテルに泊めていただきましたが我が家は、やはり一番リラックス出来る所でした。家に着き暖かいお風呂に入ったとき、私の口からは「ああ、極楽極楽」と自然に出ていました。

お浄土に生まれさせていただいたとき、私はそれこそ「ああ、極楽極楽」と言うでしょう。

今回のタコマで行われました、米国仏教団のミーティングの帰りに私が味わせていただきましたことを皆さまに聞いていただきました。

合掌    宮 地


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